トアールのイメージ

miratap REPORT 2025(Half-Year)

TOP MESSAGE 株主・投資家の皆様へ

代表取締役社長 山根 太郎

上期の売上高は過去最高を達成。
社名変更に伴う認知拡大施策を実行するとともに、
「家電」など新領域への商品展開を開始。
次の飛躍に向けた基盤固めの年として積極的に投資を行い、
今後の事業成長につなげます。

2025年9月期上期の業績につきましては、メイン事業である住設・建材EC事業が好調に推移したことで、売上高は過去最高を達成しました。特に第2四半期(1月~3月)の住設・建材EC事業セグメントの売上高は初めて40億円を超え、四半期での過去最高となりました。一方、住宅事業については、住宅ローン金利の上昇など厳しい市場環境が続いており、前年同期比で減少という結果となりました。

2025年9月期上期の業績につきましては、メイン事業である住設・建材EC事業が好調に推移したことで、売上高は過去最高を達成しました。特に第2四半期(1月~3月)の住設・建材EC事業セグメントの売上高は初めて40億円を超え、四半期での過去最高となりました。一方、住宅事業については、住宅ローン金利の上昇など厳しい市場環境が続いており、前年同期比で減少という結果となりました。

当期は社名変更に伴い認知拡大施策を実行しているため、上期では営業損失となりましたが、これは計画の範囲内です。新社名「ミラタップ」での検索数が、前年同期に旧社名「サンワカンパニー」で検索された数の2倍近くに増加するなど、ブランド認知は着実に向上しており、下期以降に投資の効果が表れてくるものと見込んでいます。

住設・建材EC事業では、2025年5月に当社初となるオリジナル照明《トアール》を発売しました。《トアール》は、当社が自社で企画開発した初めての家電であり、「家電」という新たな領域への進出を象徴する重要な商品となります。
住宅事業では、2024年12月に《SUVACO》及び《リノベりす》という二つの事業を譲受しましたが、既存事業である《ASOLIE》との間で既に相互送客などの相乗効果が生まれ始めており、今後さらなるシナジーの拡大を見込んでいます。

当社ではM&Aを検討する際、「シェア」「知財」「人材」の三つの観点からシナジーが期待できるかどうかを慎重に見極めています。《SUVACO》及び《リノベりす》事業の譲受においては、「知財」と「人材」の面でグループ化による相乗効果が見えており、ともに成長することで「シェア」の拡大も可能であると判断しました。

通期計画に対する進捗は、現時点では想定より若干遅れていますが、今後、投資の効果が徐々に表れ、当初の計画通り、売上・利益ともに下期にかけて伸長すると見込んでいます。

引き続き、当社の成長にご期待いただければ幸いです。

代表取締役社長 山根 太郎

2025年9月期 第2四半期決算説明動画はこちら

INTERVIEW ASOLIE、SUVACOと
住設・建材EC事業の
シナジーについて

2024年10月に新たなサービスを開始したASOLIEと、2024年12月にSUVACO社から譲受したSUVACO事業及びリノベりす事業。それぞれの事業内容と、住設・建材EC事業を絡めた今後の取り組みについて、住宅事業部長の會田敦史がお話しします。

住宅事業部 部長 會田 敦史

業界初の「デザインコード」を考案
デザイン性の高い住宅設計や、
技術の向上を目指す工務店様と
一緒に
ミニマルで普遍的な
くらしの空間をつくる

ASOLIEとはどのようなサービスですか?
ASOLIE(アソリエ)は、ミラタップとネットワークに加盟する工務店様が一体となって、設計技術やデザインを共有し、一緒に自由設計の住宅を供給していくボランタリーチェーンです。私たちが提供するのは、建築家の発想や設計のプロセスをデータ化した業界初の「デザインコード」。これを活用することで、設計技術者が不在の工務店様でも、住宅の設計が可能になります。住宅フランチャイズとの違いは、マニュアル化されていないことです。ミラタップらしいミニマルで普遍的なくらしの空間を一緒に考え、提案・改善できるため、デザインや設計技術の習得と向上を目指す工務店様に好評です。2025年4月時点の加盟工務店数は約50社。ASOLIEを利用する工務店様が増えることで、ミラタップ商品の販売にもつながるため、引き続き認知度の向上に努めてまいります。

ASOLIE(アソリエ)のイメージ
ASOLIE(アソリエ)のイメージ

ニーズの高まりを受け、
ASOLIEのサービスを拡充
「土地探し~設計~
アフターサービス」まで、
家づくりの課題をトータルサポート

2024年10月にスタートしたASOLIEの
新たなサービスについて教えてください。

新たに追加したサービスは三つあります。
(1)不動産売主様の紹介を拡充(2)加盟工務店様向けプラン作成サービス(3)アフターサービス強化のサポート、です。いずれも、工務店様のご要望が多かった「土地探し~設計~アフターサービス」までのサプライチェーンを支援するサービスです。

不動産売主様紹介の拡充では、土地をお探しの工務店様と土地を売りたい売主様のマッチングを行い、家を建てたいけれど土地がない、いわゆる「土地なし客」を抱える工務店様をサポートします。
プラン作成サービスは、社内のリソース不足に悩む工務店様向けに、デザインコードを使ったプラン作成を依頼できるサービスです。
アフターサービス強化では、中小規模の工務店様では難しかった住宅設備の延長保証を外部委託によって可能にします。家づくりにおいて、アフターサービスは非常に重要です。これを強化することで施主様と工務店様は長期的な信頼関係を構築できます。
新サービスにより、工務店様には目的に応じた家づくりの様々な課題解決につながるサービスを選んでいただけるようになったので、ASOLIEの意義はさらに増したと思っています。

家づくりのプロとお客様をつなぐ
プラットフォーム事業
《SUVACO》を譲受
家づくりを検討しているお客様にも
ミラタップの商品とサービスを訴求

2024年12月にはSUVACO社から
SUVACO事業及びリノベりす事業を
譲受されました。
事業内容や狙い、今後の展開は?

SUVACO事業では、建築家や設計士などをはじめとする家づくりのプロと家を建てたいお客様をつなぐプラットフォームを運営しています。現在の登録者数は専門家が約530人、ユーザー会員登録者数は約4万人です。リノベりす事業はリノベーションに特化したオウンドメディアで、国内約50社の施工会社・建築家の特徴や施工事例を掲載しており、ユーザーはウェブ上で資料請求や問い合わせ、イベントへの申し込みができます。

ミラタップにとって最大のメリットは、住宅の新築やリノベーションの検討をはじめて間もないお客様にもミラタップの商品とサービスを訴求できる点です。一般的に、お客様が水回りの設備や内外装の資材を検討するのは工程の後半で、すでに施工会社や予算、建築プランを決めた後であり、選択肢が限定されるのが実情です。

プラットフォーム事業「SUVACO」のイメージ
プラットフォーム事業「SUVACO」のイメージ

この状況を変えられるのが、ミラタップとSUVACOの連携です。早い段階でミラタップのコンセプトと品質、価格を知っていただくことで、設備や内外装の資材の選定が後回しにならず、お客様主導で家づくりを進めることができます。また、SUVACOのウェブサイトで施工事例をご覧になったお客様が、ASOLIEを利用するというシナジーも生まれています。SUVACOの認知が高まり、ユーザー数が増えると、ASOLIEへの送客や当社商品の採用につながります。SUVACOユーザーで物価高騰、資材高騰などの影響により予算を抑えたいといったご要望が多く寄せられたことをきっかけに、ASOLIEでセミオーダー住宅の導入もはじめました。SUVACOを通じてユーザーの声を直接聞くこともできますので、今後のミラタップの商品やサービスの開発にも大いに役立つと考えています。

「住宅・建材EC事業と住宅事業とのシナジー」のイメージ
住宅・建材EC事業と住宅事業とのシナジー」のイメージ

ミラタップにしかない
業界内の垣根を越えた
ASOLIEネットワークと
SUVACOのプラットフォームを
進化させ、非住宅分野に特化した
メディアも立ち上げる

2025年9月期以降の取り組みと
市場動向への対応について教えてください。

2025年9月期以降の目標の一つに、非住宅分野に特化したメディアの立ち上げがあります。近年、空間の提供価値が重要視されており、オフィス空間でも居心地のよさが求められています。また、ホテルなどの宿泊施設では、日常の疲れやストレスを忘れ、安心してくつろげることが求められており、ミラタップはそういった空間提供価値の向上に貢献したいと考えています。近年はインバウンド需要の高まりにより、地方都市でも非住宅の建築ニーズが増えていますので、(1)住宅分野で蓄積したノウハウを活かし、非住宅分野の価値を高める(2)非住宅分野で得たノウハウを住宅分野に還元する(3)お客様が循環することによって工務店様、専門家の方々の活躍の場が広がる、このような流れを確立できるメディアにしたいと考えています。

家は価値を高めていける資産
未来につながるミラタップの
住まいづくり

少子高齢化や人口減少に伴い、新築住宅の着工戸数も減少するかもしれませんが、それにより真の優良企業だけが残り、業界の健全化が進むと思っています。そのなかでミラタップの役割は二つあります。一つは、お客様に信頼されている工務店様をASOLIEとSUVACOを通じて支援し、業界に残すこと。もう一つは、マーケットの質を高めることです。これまで、住宅の平均寿命は27年と言われていましたが、お客様の人生を支えるだけではなく、価値ある財産としてお子様、お孫様にも受け継がれていく家づくりやリノベーションをお手伝いすることが住宅の質の向上につながると信じています。家は安く買うものではなく、価値を高めていける資産であると、お客様に伝えていくこともミラタップの使命だと考えています。

TOPICS ミラタップの商品開発と
今後の方針

オフィスやホテル、商業施設などの非住宅分野にも事業領域を拡大しているミラタップ。商品開発の方針や今後の展開、注目の新商品について、マーケティング部企画開発課の渡邊太一がご紹介します。

マーケティング部 企画開発課 
シニアマネージャー 渡邊 太一

ビジネスチャンスがある「非住宅」
「リフォーム・リノベーション」
にも注力

企画開発課では現在、オフィスやホテル、商業施設、医療機関をはじめとする非住宅分野と、リフォーム・リノベーション向け商品の開発に取り組んでいます。非住宅分野の商品とサービスの拡充は中期経営計画の第3ステージ「飛躍期」に掲げる重点施策の一つで、特に注力しているのが、インバウンド需要の高まりとともにビジネスチャンスが拡大しているホテルです。洗面ボウルやシャワーブースをはじめ、必要とされる商品そのものは住宅分野とそれほど変わらないものも多いため、これまでの開発経験を活かしつつ、ホテル向けデザインのトレンドなどリサーチに時間をかけ、新たな商品企画を進めています。

今までにない新たな商品開発も
視野に入れながら
日本の住空間に合わせた
オリジナル商品とサービスを
創出していく

住宅設備機器・建築資材市場におけるミラタップのシェアはまだわずかで、成長の余地は無限にあります。ただ、洗面やキッチン、建具といった従来のカテゴリに固執すると、商品・サービスが自社内で競合する可能性もありますので、新たな柱をつくって育てていくことも考える必要があると思っています。たとえば家電ではキッチンの照明などが最初のアプローチになると思います。
市場全体ではまだ弱者の当社としては、弱みを強化するよりも強みを伸ばしていくことに力を入れたいと考えており、多くのお客様にご支持をいただいている「ミリ単位オーダー」のような商品とサービスをさらに展開していくことを考えています。

ミラノサローネ国際家具見本市をはじめとした海外の展示会を視察し、トレンドやデザインをスピード感を持って取り入れていますが、ただ真似するのではなく、日本の住宅事情に合わせて仕様を調整しています。また、欧州のような熟練の職人でなく、一般的な設備工事でも施工できるような構造として設計しており、このあたりのバランス感覚は他社にはないミラタップの強みであると自負しています。

これから先も変わらないのは、ミラタップの象徴といえるミニマルで普遍的なデザインです。いつまでも愛され続ける商品を生み出すという方針をこれからも追求していきます。

自社開発商品のご紹介

トアールのイメージ

トアール 明るいのにまぶしくない
ミラタップ初のオリジナル照明

2025年5月に発売した《トアール》は、キッチンやダイニングに心地よい光を提供し、空間全体を美しく引き立てるミラタップ初のオリジナル照明です。緩やかなカーブのついたライン形状は、ふわりとした軽やかさがあり、“曲げLED導光板”の技術により、「明るいのにまぶしくない」新しいペンダントライトが実現しました。
ライン形状のペンダントライトは、欧米を中心にオフィスやホテルなどの非住宅から住宅へ広がりを見せていますが、日本の住宅市場ではまだあまり見かけません。空間やくらしに関心が高いミラタップのお客様にとって、照明はインテリアに与える影響が大きいアイテムであり、当社のビジョン「私たちが提供するのはモノではなく空間です」を実現し、ビジネスの幅を拡大する可能性がある分野です。また、《トアール》は海外ブランド製品と比べて価格優位性もあるため、今後の商品展開を広げる可能性を秘めています。

  • ※LED導光板は、均一に面発光する薄型のパネルで、案内サイン等で使われています。
    曲げLED導光板は、面発光パネルを曲げたもので、照明器具の採用事例はほとんどありません。
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トアールのイメージ

発売から人気が続く
定番商品のリニューアル

グラッド45のイメージ

グラッド45 どんな空間にもマッチする
全面ステンレスのシステムキッチン
これからのくらしの変化にも対応

《グラッド45》は、無駄をそぎ落とし、細部まで美しさと使いやすさを追求した全面ステンレスのシステムキッチンです。今回のリニューアルでは、カウンターキッチンの使い勝手とリビング側の収納を兼ね備えたハーフカウンタープランと、キッチンと同一素材、同一厚みの天板を使用したステンレストップテーブルをラインナップ。また、収納力を高められるオプションも追加しました。
リニューアルの方向性を検討するにあたって、発売から10年以上が経過した今でも《グラッド45》がミラタップを象徴する商品であり続けている理由を改めてリサーチしました。その結果、「どんな空間にもマッチするデザインであること」がお客様に愛されている理由だとわかりました。そのため、デザインを大きく変えるのではなく、これからのくらしの変化に対応できるよう、機能を強化する方向でリニューアルしています。

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グラッド45のイメージ
ピッタニッチのイメージ

ピッタニッチ 「ミリ単位オーダー」シリーズに、
壁厚を有効活用する
飾り棚《ピッタニッチ》が新登場
あらゆる住空間を有効に使いたい
お客様の要望に応えるサービスが
さらに充実

小さな飾り棚やスキマ収納から、リビングのローボード、玄関収納など、スペースや目的にぴったりの収納を実現できる《ピッタラ》。どんな洗面空間にも調和するサイズオーダーミラー《ピッタミラー》。一枚の薄い板だけが浮かび上がるようなデザインで、ディスプレイ感覚の収納スペースを簡単に増やすことができる《ピッタナ》。「棚を置きたいけどオーダー品は値段が高い」「デッドスペースを活用したいけどサイズが合わない」、そのようなお客様の声に応えて生まれた、ミラタップを代表する人気シリーズ「ミリ単位オーダー」に、壁の厚みを活用し、収納や飾り棚として注目されているニッチ収納《ピッタニッチ》を追加しました。ご注文は従来どおり、ウェブサイトで数字を入力するだけで、手軽に用途に合わせた収納スペースのオーダーメイドを実現します。

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ピッタニッチのイメージ