今回は、仙台にて今年6月にオープン予定の「Blank」という物件のご紹介です。
“ホテルであり、オフィスであり、住まいでもあり、社交場のようでも、遊び場のようでもある”という非常にユニークなこちらの物件。サンワカンパニーのキッチンや洗面をご採用いただきました。
記事の後半では、弊社社長の山根と副社長の津崎とともに、今回の物件を手掛けられた株式会社エコラの百田様、総合プロデューサーの内山様、そしてデザイナーの山田様と萱野様にコンセプトやこだわりをお伺いしています。コロナ禍の状況を鑑み、対談はオンラインにて実施いたしました。ぜひ最後までお読みください。
仙台の街路時に面した複合施設
「Blank」は仙台市地下鉄東西線「大町西公園駅」から徒歩 約1分の場所に位置します。もともと分譲マンションだった11階建ての建物をリノベーションし、地下1階はイベントスペース、1階は店舗、2階はシェアラウンジ、3階はオフィス、4階がホテル、5階以上がSOHO&アパートメントとなっています。
新たなインスピレーションが生まれる場
地下1階は会社の懇親会やパーティにもぴったりな広々としたイベントスペース。2階のラウンジスペースはホテル宿泊者のエントランスでもあり、オフィスで働く従業員の方々や住民の共有スペースにもなるそうです。「働く人」も「住む人」も自由に交わり、コミュニケーションができる社交場になっていますね。地下1階:イベントスペース
1階:エントランス
2階:ラウンジスペース
3階のオフィススペースは、使う人が自由にアレンジできるよう、あえてシンプルなつくりにされたとのこと。天井照明を使わずブラケットライトのみにすることで、光の見え方に面白味を加えられたそうです。3階:オフィススペース
ここでしか体験できない住まい方
4階のホテル部分には弊社のコンパクトキッチン《KNSコンパクトキッチン》と洗面台《ラート》をご採用いただきました。淡いトーンの床や壁と、オークのキッチンが合わさって、柔らかい雰囲気になっていますね。室内は広々としているので友人や家族との旅行にもぴったりです。大きな窓が開放的な5階以上のSOHO&アパートメント部分には、弊社の《プレーンKプティ》をご採用いただいています。
4階:ホテル
〈使用商品〉キッチン:KNSコンパクトキッチン、洗面台:ラート
5階:SOHO&アパートメント〈使用商品〉キッチン:プレーンKプティ
Blankのコンセプトやこだわりをお伺いしました!
Blankのミーティングスペースからご参加中の内山様と山田様
―Blankのコンセプトを教えてください。内山:Blankは多様な人々が繋がり、新しいインスピレーションが生まれるような場所にしたいと考えました。一般的に建物というのは、オフィスはオフィス、住まいは住まい、というように建物ごとに使い方が区切られています。しかしコロナ禍において、「働く」と「住む」の境目や、「旅をする」と「仕事をする」の境界が無くなりつつあると思います。このような多様性に応じた空間は未だ仙台に足りていないと感じたので、今回の物件では、境界線を越えて人々が繋がるような空間を目指しました。
山根:チャレンジングなプロジェクトでわくわくしますね。エントランスに緑のアクセントが使われていましたが、これも杜の都である仙台らしさを取り入れているのですか?
萱野:その通りです。色の組み合わせについては、20パターンほど検証して試行錯誤しました。緑に調和させるか、あえて対比させるか非常に迷いましたが、Blankは街路時に面していて木々も綺麗なので、最終的にはそれに調和するようにしました。
―占有スペースはどのようにデザインされたのですか?
山田:占有スペースでは「ここでしかできない空間のクオリティ」を追求しました。ホテル部分では、この場所で長期滞在をしたり、友人と集まって料理をしたりすることを思い浮かべたときに、いつか使ってみたいと思っていた《KNSコンパクトキッチン》がぴったりだと思い、百田様へ提案しました。
また、大人数でも洗面を広々と使えるよう、洗面台はあえてリビング側に出しているのですが、デザインの良い洗面でないと空間にマッチしないので、《ラート》を選びました。
この床はキラキラと美しい仕上がりになっているのですが、実はコンクリートに石を混ぜて敷き詰めた”洗い出し”なんです。《KNSコンパクトキッチン》や《ラート》がマットな質感なので、床と対比になっていて非常に綺麗です。
内田:従来の日本の住宅にはなかったようなデリケートな色使いで、独特の空間になっていると感じます。
山田:アパートメント部分はコンパクトな空間なので、必然的にキッチンが表に見えてきます。サンワカンパニーさんのシンプルなキッチンがマッチすると思い《プレーンKプティ》を選びました。
〈使用商品〉キッチン:プレーンKプティ
―それでは、共有スペースはどのようにデザインされたのですか?萱野:物件を解体した時の躯体が非常に格好良かったので、その良さをどう引き出すかを念頭に置いてデザインしました。そして内山さんとお話しし、引き算のデザインの中にも少しオリエンタルさのある、“絶妙に抜けた空気感”を目指しました。
引き算のデザインは冷たい印象になってしまうことがあるので、エントランスに球体のライトを設置して中に導くようにしたり、キッチンの腰壁に東北伝統の「刺し子柄」を施して東北らしい温かみをプラスしたりしました。
1階:エントランスのライト
2階:ラウンジスペースのキッチン
山根:私たちは現場に行く機会が少ないので、商品が実際どのような空間に使われているのか拝見するのはいつも新鮮です。今回も素敵に使っていただきありがとうございます。津崎:デザイナーさんが3名いると、テイストが変わってしまう危険性があるのかと思いきや、1人の方がデザインされたかのような統一感がありますね。
百田:ありがとうございます。入居者の方々からは既に非常に評判が良いです。仙台の中でも珍しいテイストに仕上がったと思っています。全体のオープンは6月を予定しています。
津崎:6月には緑も茂ってファサード部分がより一層綺麗になりそうですよね。
百田:はい、仙台の繁華街から少し離れているので、建物の周りは落ち着いた空気感が流れています。1階の店舗部分には、東京発の素敵な飲食店が入ってくださっているので、食も楽しんでいただけます。仙台に今までなかった新しい発信基地になれば良いなと思っています。
津崎:住宅部分の入居状況はいかがですか?
百田:2月末下旬に応募を開始して、ありがたいことに現時点では既に満室になっています。
山根:弊社の仙台ショールームからも徒歩圏内ですので、コロナの状況が良くなり次第、是非我々も懇親会などで利用させてください。
百田:是非皆さんでお越しください。Blankを拠点に、周辺の既存の施設にもお客様が波及していくようになると嬉しいです。